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2010年7月28日 (水)

バス停にて

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人気がいないバス停で、日傘を差した品の良いおばあさんが一人、話しかけてきた。

孫が東京で声優を目指していて、お盆に帰ってくるのが楽しみなのだそうだ。

停留所に影を落としていた、紅葉をおもむろに 眺めて。

「い・ろ・は・に・ほ・へ・と…。良いことありますように。」と、7つ葉の紅葉を摘んで、くれた。

「良いことあるんですか…?」

「他の紅葉は5つ葉でしょう?ほら。…それとも。良いことありすぎて、いらないかしら?」

「いえ、欲しいです。 ありがとうございます。」

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おばあさんのバスが来て、「ありがとうね、気をつけて。」と閉まるドア。

「お元気で。」と、見送った。

持って帰って 押し葉にした。

良いことありますように。

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突然、電話が鳴った。 長崎に住む大学時代の友人からだ。

彼女が挿絵を担当した本を送ってもらっていたのに、まだお礼の連絡をしていなかった。

その事を言及すると、「勝手に送っただけだからいいよ。」と、のほほんと答える。

「今度平和のイベントで頼まれて、歌を歌う筈だったのだけど。ピアノが無いって事で、(ケルトのバンドの中で) 私だけ出れないんだ。」

「…バンプオブチキンの歌、歌っていい?」と、突然 電話の向こうでピアノの弾き語りが始まった。

アレンジしまくっているが、上手い。

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「ケルトの歌、聞いたことあったっけ。」

「前、歌ってくれたよ。(電話で)」

「歌おうか。」

「いいよ。電話代勿体ないし。」

「いいよ! 電話代なんて。滅多にかけないし。」

「……じゃ、歌って。」

.
「1曲目が、アコースティックなナンバーで。で、2曲目が弾き語りね。」

(2曲も歌うんかい)

力強い旋律のピアノ。通話中の携帯を机に置いて、

製作途中の漫画をぼんやり眺めながら、聞いていた。

受話器の向こうで、長崎の風と、ケルトの音楽が流れている。

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