熊森協会☆誕生冊子「クマともりとひと」
岐阜のアースマーケットで
出会った冊子「クマともりとひと」
名古屋ベジ部の一人が去年からこの日本熊森協会に入っており、「クマ?
何で熊…?」と思っていたのですが
熊森はクマの愛護団体ではなく(そんな
側面もあるけど)、熊が住める程
一級の森を
子孫に残そうとする
日本の自然保護団体でした
。
協会の始まりは…小学校の理科の授業で
ツキノマグマが絶滅寸前だという事を知り、心を痛めた小学生達が
彼らを守ろうと町に出て
署名を集め
、その熱意に(渋々…)
押された先生が、共に勉強しながら
行動していく中で、まだ沢山残っていると思っていた
日本の森の現状
(子供達は
大人社会の汚さ)を知ってゆき、その過程で誕生した会でした
(以下冊子より
断片的に↓抜粋)
≪人間に有用とされる針葉樹のスギやヒノキだけの植林がどんどん行われたため、野生動物たちは
ねぐらとエサ場をなくしてしましました。(中略) スギやヒノキは
葉は苦くて食べられないし
、クマなどの動物のえさとなる実もならないからです≫
≪クマは本来、森の奥にひっそりと棲んでおり、見かけと正反対で大変臆病。99%ベジタリアンで、肉食を1%するといっても、昆虫やサワガニくらい。人を襲う習性など全くないということです。(「ツキノワグマ日記」宮澤正義(著))
熊は1頭100万円くらいで売れ、得にクマの胆(い)が漢方薬として金より高いため
乱獲されている。熊が被害者なのに、世のクマの常識は、一方的にクマを狂暴な加害者に仕立てあげたものばかりです。≫
○
≪当時、兵庫県の森は大阪の営林局が管轄していました。
私がたずねて行って訴えると、誠実そうな感じの係官の方が、
「動物たちも絶滅すると思いますが、阪神間の水道、実はえらいことになっています。給水制限直前です」と言われました。どういうことですかとたずねると、
「いやあ、奥地の奥地まで、森を開発したり、スギを植えていったりしたでしょう。その度に、川の水位がどんどん目に見えて低下していくんですよ。それで、都市の水源確保のため、奥地へ奥地へとダムを造ってきたんですけど、もう、ダムを造る所、どこにもありません。雨の少ない年が来たら、給水制限を始めますから、覚悟しておいて下さい」と言われました。
そんな大変なことになっているのなら、新聞に発表して下さいと頼みましたが、その方は黙って下を向いてしまいました。私は、帰り道、「動物を滅ぼす森は、人間も滅ぼすんだ」と、心の中でつぶやいていました。」≫
(一部略→)≪なぜ日本はこんなに豊かになれたのかそれは私たちの祖先がつい最近まで、広葉樹の自然の森を
、手つかずで奥地に残してくれていたからです
。森からは一年中、大量の水がこんこんと湧き出していました。この水源が
農業や工業用水、都市の水源となったのです。歴史上、森を消した文明は全て滅びたように、日本の奥地を、
今の行き過ぎた開発と人工林で荒らしたまま放っておけば、湧水を失って全産業が衰退し
、日本文明が滅びてしまうと私は思うようになりました。経済大国、軍事大国、文化大国、いろいろな大国があると思いますが、「何よりも自然保護大国でなければ、21世紀、この国は生き残れない」と私は確信を持つようになりました。≫
熊の棲む原生林は
ジャングルの様に植物が密生しているのではなく、中は大きな空間でいっぱいの綺麗な森だそうです。ブナやミズナラなどの落葉広葉樹を通った
日光が林床を照らし、明るい空間となっており、名前も知らない樹木や下草が、種々雑多に生えて、絵のような美しさ
。
保水力は抜群で、辺り一面がしっとりと湿っており、一方…
放置人工林の中は一歩中に入ると、真っ暗
。林床には一年中日がささず。雨水で
表土は流され、がれきがむき出し。生き物の気配はなく
虫一匹いない絶望的な死の森。(…ニュース等で
土砂崩れが起きてるのもこういう森なんですね
)
人工林は、除伐、枝打ち、間伐と、人間が手を入れ続かないと維持できないが。経済性だけを考え、日本の森をスギ畑にして、
管理の為の膨大な人件費が捻出できず
林野庁は
破綻
。その結果、現在
膨大な人工林が放置されたままになっているのだとか。
≪植物と動物とが両方そろわないと、森は森にならない。野生動物を滅ぼせば、やがて、日本から森は消えるでしょう。クマを滅ぼせば、保水力抜群の最高に豊かな森を、わたしたちはもう二度と手にすることができなくなります。≫
動物は森に寄生しているのではなく
動物が森で暮らすことで
森を作っている
だから行き過ぎた分の人工林を伐採し、広葉樹や動物達の
食糧となる木を植えて、そこを動物たちの聖域とし
、私達の祖先がしてきたように、棲み分けを復活させ、地元の人達の安全を願う。それが…、国に発言力を持つ
100万人規模の
大自然保護団体を目指す
日本熊森協会でした(’97設立)。
≪会の名前に熊の一文字を入れたのは、クマの住む森が
一番豊かであると分かったので、そういう一級の森を残してやろうと思ったのと、最大獣であるクマの生き残れる自然環境を保全することに成功すれば、それ以下の
こまごまとした獣、鳥、魚、虫など全生物が自動的に生き残れることを知って
クマをシンボルにしようと思ったからです。≫
この冊子文字は大きめで
漢字全てにルビがふってあり、読みやすく分かりやすい(かつ
感動…(;ω;))。お値段100円と
実費のみで提供されている本なので、
「自然保護やエコに興味がある」
「動物が好き」等といった方、
もしくはお子様にも
心にグッとくるお勧めの一冊です。(夏休みの読書感想文にも良かないかね
すぐ読めるゾ
)
インターネットより販売しております。
あとひょっとしたら
近所の図書館にあるかもよ?
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コメント
うちの地元はかなりの田舎で、木も多い方だと思います。が、次々林が伐採されコンクリートになっています・・・リーマンショック以前によく派遣の募集をしていた自動車の工場があるんです。
「人間が手入れしないと維持できない」のは人工林なんですね・・・更に植林されたスギから大量の花粉が出ているわけで…。クマが住んでいる森はとてもいい森なんですね
この冊子気になったので、今度借ります!何故かうちの区だけ置いてない…そうそう、良く考えればクマは植物が主食なんですね。シャケのイメージがありますが
この協会の生い立ち(?)も素晴らしいですね
投稿: Chill | 2009年7月 3日 (金) 13時53分
Chillさん

のお言葉…
ありがとうございます
頑張ってアップしたかいがあるというか つ∀`)・゚・。・゚
願ったり叶ったり
そうなんですよね、だから花粉も飛びまくっている。
クマがベジって事に妙に親近感を抱いたり(笑)
この動画も↓おもいっきり、「ジオラマに木を挿したんかい」ってくらいショボい木達ですね。これ何かいかにも人工林なのでしょう


ただ単に森に食べ物が無くなっているのではなくて、それは人工林だったから…だと。
でもって
(じゃあ、昔ジャンプで連載していた「流れ星 銀」(熊が敵)な作品とかはイタダケナイのね…とか)
有名になった
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=F31ywRvtNkY
森にも良いも森と
悪い森がある事を知りました。
尽力を注がないように気をつけたいです。
自然を守る為に、間違った方向に
投稿: Natsumi | 2009年7月 4日 (土) 18時01分