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2009年6月13日 (土)

「百年の愚行」と自転車図書館

じてんしゃ図書館という本を搭載した自転車で日本全国の図書館を回り、「百年の愚行」という本を置いて下さいとお願いしている、たった一人の館長さんがいる。

Img0171_5 先月のわらべ村アースマーケットで、彼の行脚の様子をドキュメンタリーに収めたDVDを販売されてる方がいて その存在を知りました。

その自転車図書館館長(←)土居一洋さんは、全て自費で(資金が尽きたらアルバイトをしΣ(゚□゚;))本を購入。それら環境関連の本を道中に出会った人に無料で貸し出し、本の返却は求めない。その代わり、貸し出す際に本の後ろに1本の木と葉っぱを1枚描き、自分が読み終わったら葉っぱを1枚描きこんで、誰でもいいから次の人に回して下さいというものでした。(動画はコチラ 6分

そんな並々ならぬ行動に走らせた「百年の愚行」とは、一体どんな内容なのか気になって読みました。5160btevgkl_ss500_1_3 20世紀人類が地球環境と自分達に対して及ぼした数々の愚行とその現実(環境破壊や戦争)約100点の写真が1冊の写真集になっており、それに加え5人のエッセイが掲載されている重厚な一冊でした。

ゴミだらけの海岸で抱き合いキスをするカップル。農地作りの為森林が焼きつくされた、マダガスカル島の衛星写真('93(国土の8割が森林だったが現在は2割まで減少)。枯葉剤を散布する米軍機(’65・ベトナム)そしてその後復活しない、ただの荒野と化した森。(’72・ベトナム)

動物の写真では、猟師がゴリラの両手を高く縛りあげ記念撮影をしている白黒写真('35・アフリカ)。酸性雨によって奇形化した魚(’86米・ジョージア州の某湖では18%が奇形化)。メタンガスを生み出す広大な家畜飼育場の航空写真(’89・カリフォルニア)。 毛皮のコートが隙間なく陳列された毛皮だらけ店内('87・中国)。密猟者によって生々しく殺されたサイ(サイの角は媚薬になるといわれ、珍重される)。機械に掴まれて身をよじる 実験用サル。(’81・米)

狂牛病問題で流通が止められ倉庫に山積みとなっている肉骨粉('01・日本)。収穫量が多すぎて、広野一面投棄された真赤なトマト。('70~'94年頃・カナリア諸島)

700pxtrinity_crater1_2史上初めて核爆弾が爆発した「トリニティ・サイト」の爆心地実験の結果、大気が爆発する(すなわち地球が破滅する)かもしれないと考えた科学者たちは、そのような「事故」が起こる確率を試算し、「100万分の3以下」という結果が出たので実験に踏み切ったという('45・米 ニューメキシコ州アラモゴルド) ((゚Д゚)確率が「0」じゃないと分かった時点で止めろや

放射性廃棄物の収容倉庫の写真放射能の半減期は長いものでは数万年に及ぶので、将来の危険性が危惧されている)。('90・仏) 夜の闇の中、怪物のように目を光らせ立っているような原子力発電所の冷却塔等。

知らなかったけれど、『1984年12月米資本のユニオンカーバイト社ボパール農業工場から有毒のMIC(イソチアン酸メチル)ガスが噴出。翌朝には死者2000人以上、負傷者30万人を超え、最終的には合計1万60000人が死亡する史上最大の化学工場事故となった。』という、インド マディヤ・プラディシュ州ボパールの目を見開いた蒼白の幼子が土に埋葬(…?)されている写真があったり。(関連書籍ありました)

寝る前にこの本を布団の上で眺めながら、問題が地球規模に大き過ぎて気分は陰々滅滅。一体何から始めればいいんだと 軽くめまいを覚える一冊でした。 

宇宙飛行士のウルフ・マーボルト(西独)は宇宙から地球の大気を見て、こう言ったとか。「(前略) これは私が今までさんざん聞かされてきたような、果てしなく広がる空気の層ではなかった。私はその頼りない外見に戦慄を覚えた。」【以下同じくエッセイより抜粋】『生態系には自浄能力があるが、その能力を上回るスピードで「危機」が進んでいる。宇宙飛行士たちが見た地球は「青い」という形容詞で表現される美しい球体である。だが、その青さが保たれる保障は年々薄らいでゆくように思える。』

『黒澤明監督映画「デルス・ウザーラ」に出てくる猟師デルスは、自分をも含む自然界のバランスを保つよう知恵を用い、心配りを怠らない。デルスの世界には、今失われつつある、自然と人間の共有関係が確かにあった。ひるがえって今日、人間は一方的に自然を搾取しているように思える。残虐なのは常に人間であって、自然ではない。』

『すべては人間の「知りたい」という欲望と、人類全体の為によかれと思って行った営為である。だが、よかれと思ったことが予期せぬ悪夢を生んだ例は史上いくつもある。人の浅知恵は遠く神の深慮に及ばないと、常に自戒しながら物事を進めてゆくべきではないだろうか。』

消費は中毒である。一度習慣になると、これから逃れるのはむずかしい。今の時点でわれわれの未来にとって有利なことは何だろう。それは多分、自分が中毒であることを知っていることだ。消費が与えるのは瞬間の快楽であって、それと幸福は違うこともわかっている。その辺りから考え直すしかないだろう。』

『20世紀に起こった戦争は、1億を超す地雷を遺産として残している。国際赤十字によると、1日に約70人、つまり約20分ごとにひとりが地雷に触れ、手足を失い、運が悪ければ命を落としている。世界的にキャンペーンが行われ、年間約10万個の地雷が撤去されているが、このペースではすべての地雷を除去するのに10000年かかる計算になる。(中略) ハイテク技術によって、1分間に1000個もの地雷を散布するのが可能になった。その技術が、戦中のみならず戦後にも被害を広げている。』

決して答えを提示する本ではなく、問題を投げかけてパンチをくらわすこの写真集。エッセイで、翻訳が悪い(…?)んじゃないかとか、つまり何が言いたいの?と読みにくい文も中にはあったりして、私的には「もっと良い本あるのでは…」とか(高いし)、(効率性を求めるなら自転車でなく全国郵送で…とか) 思ったりもした訳ですが。自転車図書館土居氏のその行動には(ああ、図書館って こうあるべきだよね…とか)(思想でもって選書するのは出来ないのですが)(´;ω;`)胸が熱くなりました。

2005年1月、自転車で愛知県の自宅を飛び出し、全国3千箇所この本を置いていない図書館を回り、本を置いてもらうようお願いする旅をしていて、ただ今は(わらべ村に来てDVDを販売されていた方曰く)アルバイト中(?)で、愛知にくるのは2年後になるそうです。

名古屋に無いのは…南陽図書館だけですよ わ~ィ 走る自転車水車を見つけたら「土居さ~ん…」つって走っていって 話をしたい共感っぷりですが。多分、この辺りを通過することは無いのだろうな。

ちなみに、前回「超健康革命」寄贈しようと買ってきたと報告しましたが。市の某図書館と、県図書館に持っていったけれど持っていった事も忘れてかけていた頃「選定基準から漏れまして…」と返された。(受け入れされないならまた取りに来ますと、連絡先も渡した為。←そうしないと リサイクルされるか廃棄される)

Dsc06047失敬な…щ(゚Д゚щ)ムキーッ。この本が有害図書だとでも言うのだろうか。まぁ、目次からして「バランスのとれた食事」をとらないようにすることとか牛乳は飲まないようにすることとか、日本の一般常識的には外れている事が書かれているから(今はまだ)仕方ないのかもしれない…(ノ_-。)。(「日本の常識は世界の非常識」って言葉を思い出すわ。)

あと最近手元に置いておきたくていのちの食べかた」森達也(著)(この本は沢山の図書館にあるから、寄贈しないヨみなさま是非読んでみて…)も購入。(よりみちパン!セ という児童書のシリーズの中の一冊) この本はアマゾンの書評にもあるように日本人全員必読して欲しい様な良書です。

サぁ皆様バ~ンバン図書館で菜食や環境の本を 予約&利用してね~

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コメント

自転車図書館の動画見たよ凄いね。土居さん。訴え方が自力で目立つ。
百年の愚行って本があったんだね。
物が増えすぎると息苦しくなるんだけど、物がないと暮らせない部分もあり、
よく考えてなんでも選択して行かなくちゃいけないなぁと思ったよ。。

投稿: mai | 2009年6月13日 (土) 23時48分

いのちの食べ方、
先日書店で発見。
タイトルに目が止まって、
内容もよさそう~・・・でもまたいつかと思い去ってしまった。

投稿: にこりんぼう | 2009年6月16日 (火) 20時40分

maiちゃん
コメありがとう
声がまた優しくて素敵ね(笑)
自分が決めた方法で、身を投じて人の為に動くって、
「何かしなきゃ」と思ってもなかなか「やっぱり」と現実を考えて、出来ないよね。
そんな現実なんてものは結局多分大したことでは無いのだと思うのだど。

>物が増えすぎると息苦し
やぁまさに私の部屋だわ(苦笑)

投稿: Natsumi | 2009年6月16日 (火) 21時56分

にこりんぼうさん
コメありがとうございま~す(◎´∀`)ノ
「いのちの食べ方」オススメですよ今度再会したら是非ぜひ~
この森達也はドキュメンタリーの監督さんなのですが、
著書もいっぱい出していて、なかなか視点が鋭い方だなぁと。
他のも順にチェックしていきたいと思っているのですが、次
読もうと思っていた本が借りられちゃいました。(まぁ次に)

あの同名のドキュメンタリー作品が登場して間違って検索されて
日の目をみた本な気がします。

投稿: Natsumi | 2009年6月16日 (火) 22時02分

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