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2008年11月 7日 (金)

DVD「ヒマラヤを越える子供たち」を買いました

Himaraya01 ネットで物を買うことには慎重な私ですが、個人宅への配達がエコでないし過剰包装だし)ネットでしか買えないようだったので、アマゾンから注文して今日届きました

ヒマラヤを越えて亡命するチベット難民の子供たちを追った短編ドキュメンタリー(29分)「ヒマラヤを越える子供たち」 このDVDの収益は全てチベットサポートKIKUを通じてチベット難民支援に寄付されるそうです。

美しい音楽に美しい景観…風にたなびく、白、ルンタ(タルチョ)と、突き抜ける青と空と白い山々…。その中で生きる子供達の息づかいが聞こえてくる。ドキュメンタリー作品ですが映像としても美しい作品でした。

ドキュメンタリーは チベットとネパールの国境へ子供達と引率する友人を迎えに行く案内人の視点から始まる。泳ぐように雪をかき分け合流した時点ですでに10日間雪山を歩き続けていた子供達。変わりやすいヒマラヤの天候。毎年数名の子供らが疲労と寒さで 亡命途中に息絶える。映像では、指先が出たボロボロの手袋をつけ薄い毛布、冷たい大地の上で眠る7歳(2人)、9歳、10歳、11歳、15歳の子供達が写される。国境を越えるのは 明かりがない深夜何も見えない真っ暗闇の中、まだあどけない彼・彼女らは辿り着いたネパールのお寺で(最初「毛布もない」と断られつつ)2週間ぶりにまともな布団で眠りにつく。 

中国はチベットに自由と繁栄を与えたと強調します。

ダライラマが最初に亡命してから、今までに10万人のチベット人がインドへ亡命しました。亡命者のほとんどが、学費が高すぎて学校に行けない子供たち。

これは人民の抵抗を防ぐための中国の政策です。

未来を閉ざされた子供に、国の文化を後世に伝える術はありません。

それを懸念した法王とその妹は、チベット人がインドで教育を受けられるよう、教育機関を設立しました。毎年400人以上の子供がヒマラヤを越え、教育を求めて亡命しています。

いつ再会出来るか分からないのにわが子を亡命させるチベットの母親達。命がけで冬のヒマラヤを越えられても、凍傷で手足を切り落とすことになる子供もいる寒いチベットから暑いネパールへの急激な温度差が凍傷を悪化させるとか)。

11歳の少年は涙を浮かべカメラに言う。「ある日知らない人が家に来て、お父さんとお母さんを連れていった。僕はもう二人には会えないのだと思った。母さんはお寺にいるお兄さんの所に行きなさいって言って…、僕は「うん」って言ったんだ。両親がくれた優しさを今度は僕が返したい。」

インドにあるチベット子供村(TCV)は11の分校があり、約14000人程がTCV(100%海外からの援助金より運営)の保護を受け共同生活をしている。大半の子が家族はおらず、35人~40人がひとまとまりとなり共同生活をする。赤子連れや、妊娠した状態でヒマラヤを越えてここで産んで子を残しチベットへと戻る母もいる。今、中国ではチベット独自の言語や文化・歴史を学ぶのが不可能に近い。ダライ・ラマの一番下の妹(子供達から「お母さん」と呼ばれる)ジェツン・ペマは言う「5・6歳の子供を、一生会えないかもしれないと知りながら、インドへ送る。その母の気持ちを考えるのは容易ではない。愛していないから捨てるのではない。これは愛情から生まれる犠牲。愛しているからこそ、出来る限りのことをしたいのです。」

彼らはここで学ぶとチベットへと帰る。エンドロールの最後チベットの少年は言う。「僕の国を侵略した中国人に怒りを感じます。でも怒りは春の雨のように消えます。彼らもまた同じ人間だということを思い出すと…同情を覚えるんです。」 とはにかんで笑った。

特典映像「ダラムサラレポート 難民受け入れセンターとチベット子供村(TCV)を訪ねて」付です皆さん買って下さ~い(笑) 

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コメント

ネパールとチベット間の距離がまったくつかめない大バカものです
チベットの子供達は大変なんだね。雪山を10日間も歩いてしかもヒマラヤを勉強するために超えるんだなんて知らなかったよ。
最後の言葉に偉大さを感じるよ
 余談だけど、さっきピューリッツアー賞のこと軽く調べてたら真実を伝えるジャーナリズムの偉大さが書かれてて、感心してたんだけど、このDVDも素晴らしそうだね☆

投稿: mai | 2008年11月10日 (月) 23時45分

超えるも間違えた馬鹿者でした。越えね^^☆

投稿: mai | 2008年11月10日 (月) 23時48分

maiちゃん
コメありがと~このDVD見たい人達に回そうと思ってるから、そのうちまた貸すね
距離は…どこから歩いたかにもよると思うけど。ヒマラヤがあるからね
うんうんさすが非暴力の仏教徒って言葉で地球上の色んな戦争に対しても言える言葉だよね。
maiちゃん何でも気になったこと調べるね~その姿勢が偉大だワ
シネマテークで土曜から上映される「女工哀歌」も気になっているけどね。中国の少女のドキュメンタリー新聞に載ってたから。(今は社会派ドキュメンタリーが人気って書いてあった)
そういえば、ヤフー知恵袋参戦開始したよ~(その方法はまた今度)今度は消されないように気をつけよう(笑)

投稿: Natsumi | 2008年11月11日 (火) 11時43分

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