津村禮次郎(能楽師) レクチャー&ワークショップ
芸文センターアートスペースAへ、能楽師・津村禮次郎(れいじろう)の講義(無料)を聞きにいきました。
チラシに「日本人の姿勢の悪さは、アジア人の中でも目を覆いたくなりますね。」 とあったので。頑固ジイちゃんの説教かと思いきや。大変おちゃめな♪おじいさん(重要無形文化財指定保持者)でした。
漫画で日本ネタを考えていたので(能とはあまり関係ないのですが)、リサッチに付き合っていただく。参加者は若干年齢高め。能を見ていた人がほとんどでした。プリントを配られ「ついていけるのかしらん」と思いつつ。
能楽・猿楽・田楽・散楽・雅楽の違いや(庶民の散楽に対して、貴族社会の雅楽)(農耕文化の祭事と交わって興った田楽)、猿楽が能楽に一番近く、能楽の古い名前であること等…をお勉強。
不老長寿への憧れを主題にした、「菊慈童きくじどう」の謡曲ようきょく(能のセリフ回し)の最後の部分を皆さんで朗読したり。(お経読んでるみたいで(無宗教ですが☆)気持ち良かった)
能のすり足を教えてもらいました。両足は真っ直ぐ並行→体の背面全体は壁に垂直につくようにして立ち→アゴひき→そこから10センチくらい垂直に体を下ろし→顔を3センチくらい前へ。すると体の重心はつま先の方へ来る。手は脇の下に半熟卵が入ってる感じで開けて、ブランとさせ。リアカーをひっぱってる感じでそのままま ずずっと前へ、足を押し出すそうです。「すると今流行りの大腰筋(太ももの内側)を使うことになります☆」と津村氏。
すると能面がまっすぐ平行移動できて。動きはあまりないものの(私のイメージ)、ゆったりとした動きの中にも 技術があるのだなと実感。
あとは小鼓・大鼓の八拍子を基本とするリズムを、津村氏のかけ声「いよ~」「ほん」「ほっ」と合わせて再現したりもしてましたが。いかんせん、ピアノを放り出しウン十年の人間。テンでついていけませんでした。
今回のように、昔は能について気軽に教えることも駄目だったそうですが。今は能に現代語を使う試みもされているそう。(ただ現代語でも謡い方は変わらないので。やっぱり聞きにくかったのですが)
芸文センターで公演があったダンス・オペラ「青髭城の扉」にも津村氏が出られてて。その映像も見ました。ハンガリー語のオペラの中に能が入った、能と、オペラと、ダンス(!)のコラボレーション。「能は抽象的だけど、強い存在感がある。違う分野とやる時は、作品にどう求められているかを考える。別分野のマネをすることはないが、リズムある音楽に合わせるのは苦労する(動きはあってないが、トータルはあってるように)。」
「結局、自分の引き出しがないと。今後はNO(能)と言われちゃいますからね。」 だそうです(^^;。
本を一人で見てる分では理解しきれない分野への、引き出しを開けていただいた1時間半でした◎
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コメント
能楽師のレクチャー!お話だけでなく、実際に動きを教えてもらえるのは面白そう。能って一度だけでも見てみたいな〜、日本の伝統芸能。でもこんなにいろんな種類があるんだね!
すり足って姿勢も良くなりそう。間と体勢が難しそう^^。参加者みんなで一斉に練習したのかな。
こないだの図書館リサイクル会の能面展覧会から繋がってるんだね〜。
投稿: mai | 2007年12月 7日 (金) 12時55分
座る椅子の前が80センチくらいゆったり目に開けてあってね。皆さんそれぞれ、前にずりよって(すり足)していったの(笑)
そうですね!東図書館行く前にもう受講葉書は届いてたので、それも含めてタイミング良かったな~と。
「能」とか古典とか意味もなく昔は嫌いだったけど。来週の土曜にまた芸文センターで能関係の軽いイベントがあるんですよ。どうしよう。こうあからさまに続くと、ググっときちゃう(笑)
投稿: Natsumi | 2007年12月 7日 (金) 14時39分